FSX氏による花映塚スコアアタック解説(2)キャラクター別攻略

(この記事はFSX氏による花映塚スコアアタック解説(1)基本編 - 花映塚についての続きです)

 

第二回はキャラクター別攻略です。FSX氏は様々なキャラクターを使えるプレイヤーですが、今回はそのなかでもオススメしたいキャラクターを4人ピックアップして解説してもらいました。内容は前回に比べるとややマニアックですが、スコアを詰めていく際の参考になることと思います。

それでは見ていきましょう。

 

(2)キャラクター別攻略

 

一般的な部分は前回までで解説終了です。ここからはキャラクター毎の自分が工夫したプレイングを挙げておきます。稼ぎで性能が高いキャラはやはり映姬·優曇華·魔理沙·チルノです。  

チルノ

チルノから書きましょう。
とても好きなキャラですが、なかなか対人戦では使えないので、スコアタの方にこだわりました。チルノはストーリーの相手が6面:優曇華、7面:文、8面:幽香で、1~8面は極めて楽である一方、対映姬は地獄です。ですから私は1~8面を精一杯稼げるように頑張って、対映姬は適当でOKというパターンを作りました。
1~8面はすべてランクマックスになるまでリリーを待ちます。アイテムよりリリーが吐き出す白弾を消すほうが重要なので、リリーが現れたら意図的にライフを潰してゲージを回収します。リリーは撃破しません。
1~5面では霊夢魔理沙に出会えたらベストですが、出会えなくてもそのまま進みます。6面(優曇華)は2ラウンド目をやっても1000万点は稼げないと思うのでノーミスで進み、7面(文)はリリーが2回出てくるのを待って5分で残機を潰します。8面(幽香)は速いときはすぐに死んでしまいますが、運がよければ沢山稼げます。8面で小町と当たってしまう機体に比べればノーミスも簡単ですので、その点も恵まれています。
8面までのLunaticスコア稼ぎという観点からすると、全キャラ中でチルノは完璧な機体です。しかし9面は地獄になっています。私がチルノ使って8面までクリアした時点での最高記録は、残機7で3.84億です。これは8面までのスコアでは全キャラ中ベストです。7面を潰せば理論的には4億以上で9面を入ることもできます。しかし9面。。orz


余談ですが、難易度Lunaticでチルノが「8面までは完璧な機体」であるのは、「ランクが高い」ことと「相手の圧力が低い」ことが理由です。EasyとExtraなら、相手を考えずに自機の性能がよければ良いので、どの面でも優曇華の方が強いと思います。チルノのコンボ繋げはリリーの弾を凍らせて消すというものですが、優曇華の方はC2してからC1すれば簡単に開花ですから。
ちなみにNormalとHardなら最強のキャラは映姬か優曇華だと思います。
比較をすると、映姬はC2が大量の白弾を吐く一方でC1が平凡です。データ統計により同じ時間での点稼ぎ効率は優曇華に負けています。
優曇華の対戦相手は6面咲夜(スコアタに向かない)、7面メディスン(稼げるけど難しい)ということで総合的に考えたら映姬の方が強いかもしれません。でも私はあまり優曇華は得意ではないので、yetさんなら自分と異なる意見を持ってるかもしれません。

 

魔理沙

魔理沙に移行します。
魔理沙はチルノと逆に、9面重視のパターンを作りました。
なぜかというと、魔理沙はコンボ継続の性能が高いですが、低いランクで弾送りがあまり得意ではないので、前半5面は明らかに他のキャラに負けてしまうからです。
6面で出会う可能のある相手は霊夢か咲夜ですが、咲夜に出合ってしまったらもうやらなくてもいいレベルです。。霊夢に出合っても魔理沙はCPUにダメージを与えられるから早落ちさせてしまうことがあります。つまり自分が全然ミスしなくてもこの6面が完壁にいく確率は30%くらいです。。。
7面(文)はチルノと同じパターン、8面はすごく強い小町だからノーミスを目指すだけです。
リリーの対処について、魔理沙は一番楽な機体です。妖精の位置を見ながらC1を1~3回振るか自分から被弾しにいを選んで、弾消しとアイテム回収を両方できます。
魔理沙で8面までクリアした時点での自己べストは、残機7の3.2億です。
自機が映姬のときの9面は規格外だから、対映姬で一番楽なのは魔理沙でしょう。私は最近魔理沙の6億を目指していますが、対映姬は5分以上が基本、できれば10分を目指したい、という感じです。


ちなみに、映姬·優曇華·チルノのリリー対策は「アイテムを無視して白弾を消す」です。これらのキャラは、リリーを倒そうとして打ちこんでいるうちにリリーの白弾が画面外に出ていってしまうからです。当たりである、「G」や「点」アイテムが出てもマイナスになるような気がします。たまに上記のキャラでリリーを撃破したリプレイがあるのは妥協パターンです。
これらに比べると魔理沙は弾消しもした上でリリーを撃破できるという点が優れています。しかし、魔理沙はチルノと同様低ランクに向かない、6面と8面が運ゲーすぎるので、ウンババ氏のおっしゃる通り、魔理沙を選べれば人生の勝利者ですw

 

映姫

次に、私が一番完成度の高いプレイをできているキャラクター、映姬です。
9面が圧倒的に有利なのはもちろんですが、8面までも決して稼げないわけではありません。C2によって送られる白弾の量が多いことで、コンボをしっかり繋げなくてもSPが爆発的に伸びていきます。魔理沙やチルノに比べてもパターンはほとんど変わりませんが、やることはとても簡単です。C2の無敵が続いている間に画面上部に行って連爆を繋げるだけです。
8面クリア時点での自己べストは、残機6の3.71億です。
以前自分が出した7.49億*1ですが、7面で1機、9面で2機落としたのはどちらも意図的に潰したものです。対霊夢の1ラウンド目は11分の時点で相手側がボスに詰めてオートボムをしたのを見てから、自分が先に潰して2ラウンド目に入りました。2ラウンド目の最後も同じ状況で同じようにやりました。9面の2、3ラウンド目は上手く行けば1億点以上が稼げますので、6面(魔理沙)と同じくらい重視したほうがいいと思います。

(4/14 22:05 加筆)映姫はSPをリセットすることが手痛いミスになる可能性があります。というのは映姫が送るボスのレーザーはCPU殺しだからです。ボスアタックを送ってしまうとレーザーでCPUが早落ちしてしまう可能性があるので、自分が被弾してSPをリセットしないように注意する必要があります。逆に自分側がボスアタックを送りさえしなければ、CPUが早落ちすることほとんどありません。

 

優曇華

最後は優曇華
優曇華のLunaticはyet氏が全一を取ってますが、私の自己べストは7面が崩れたことで3000万点負けています。
6面からの相手は安定し辛いので、1~5面で最も細かく稼ぐ機体です。そして5面までに一番時間がかかる機体、つまりかなり難しいキャラです。。。
しかし安定性はさておき、点稼ぎの効率は他のどのキャラも比べものになりません。私はLunatic1面で4900万点を稼いだことがあります。

また自分が以前出したEX3.23億は笑えるものでした。3面クリアまでは3500万予定でしたが、実際は8492万でした。その一方、9面1ラウンド目は5000万の予定でしたが実際は600万でした。原因はクイックでGアイテムを回収しようとしたところ取り逃してしまったことです。結局ギリギリで700万超えました。
かなりバカゲーなプレイ感で笑えます、お勧めですw

 

(以上、第3回につづく)

FSX氏による花映塚スコアアタック解説(1)基本編

今回から3回に渡って、花映塚のスコアアタックの攻略記事を公開します。

元々は私が個人的にFSX氏からスコアタのいろはを教えてもらっていたのですが、その攻略が興味深く多くの方に知ってもらいたいと思い、記事化を依頼しました。よって記事の内容はすべてFSX氏のものです。校正・編集を私めどつが受け持ちました。

記事全体の構成はこのようになっています。

(1)基本編

(2)キャラクター別攻略

(3)LunaticCPU攻略+エキスパート編

 

 第一回である今回は、花映塚のスコアアタックをどのように攻略するか、その基本的な考え方を解説しています。またスコアアタックをする上で避けられない花映塚のバグやスコアボード情報も併せて教えてくれました。今まで対人戦しか遊んだことがなかったというプレイヤーにも楽しく読んでいただけるような内容になっております。

それでは見ていきましょう。

(1)基本編

 

講師 紹介

FSX:中国在住の魔理沙使い。花映塚のスコアアタックに通暁しており、Lunatic映姫7.49億など全一級の記録を数々保有。マッチルナCPUも霊夢・映姫・ルナサで全キャラ撃破を達成済み。現在、中国国内から日本とのネット対戦ができないか模索中。ブロマガ:http://ch.nicovideo.jp/fairy_tiera/blomaga/ar1038610Twitter@fairy_tiera

youtu.be

得点要素

花映塚スコアアタックについて話す前にまず得点要素をまとめましょう。軽く読み流してください。

 1. コンボによる得点
妖精·幽霊·ボスを撃破すると1体につき1000点、リリーなら10000点が即座に加算されます。このとき同時にスペルポイント(以下「SP」)も加算されます。白弹を消したときは1個につきスコア50点が加算されますが、SPは加算されません。SPがリセットされたとき、SPと同じ値の得点が加算されます。
以上細々と説明しましたが、すべて合わせても全体の一割にもなりません。とりあえず要素を挙げるため書きました。*1

  2. クリアボーナス(ゲーム内では「貴方の付加価値」としてステージ終了時に表示)

これは『アル花ディア』にまとまっているので引用します。*2

残ライフボーナス:200000 × 残ライフ
最大コンボボーナス:10000 × 最大コンボヒット数
スペルアタックボーナス:150000 × C2、C3使用回数
ボスアタックボーナス:300000 × ボスアタ回数
ボスリバーサルボーナス:300000 × ボスリバ回数
但し、ストーリーモードで初期残機数を変更している場合、ペナルティとしてクリアボーナスが入らない。

 3. 開花による得点
SPが999990の状態では、1ヒット毎に直接5000点が加算されます。開花中の稼ぎ効率は、1.や2.より圧倒的に高いです。つまり各要素の全得点に占める割合は3>2>>1となります。 

 

スコアアタックにおける2つの方針

難易度、ステージ、ラウンドやランクによって状況は変わりますが、私のスコアタ戦略は大きく2つのパターンに分かれます。以下の2つの方針を念頭に入れて、自分なりの攻略を選ぶのがよいと思います。

1. 付加価値(クリアボーナス)重視
初期ランクが低い、CPUの自殺が速い、弾が少なくて開花できないあるいは開花しても長く維持できないと判断した場合私はできるだけC2を打って50万SPを狙います。50万に到達したらSPをリセットして同じ操作を繰り返します。C2・C3は1発毎に150000点が追加されるからです。また、ボスアタックよりボスリバーサルを重視します。ボスアタックもボスリバーサルも得点自体は変わりませんが(それぞれ300000点)、ボスリバーサルの場合それに加えてボスアタックもしたという扱いになり、トータルで得点は600000点になります。このような理由から、点数管理は対人戦とは異なり、自分がボスを先出してわざとCPUにリバースしてもらいまたリバースする、ということがあります。

 

2. 開花重視
しかし、多くのステージにおいては開花の方がやはり効率的なので、できるだけ速くSPをカンストさせて、開花をステージの終わりまで維持します。ここで他の方が気にしていないと思われるポイントが一つあります。このパターンを実施する面は白弾が多いはずなので、付加価値の中で「最大コンボヒット数」が稼げるはずです。具体的な方法としては、少なくとも一回は「2回の連爆のヒットゲージを繋げる」とのことです。魔理沙優曇華はC1が優秀だから手軽に繋げられますが、ほかのキャラだったら「点」と「EX」アイテムがヒットゲージを回復できるということを利用するのが重要です。こうすると毎ステージで大体200~300万くらい伸ばせます。 

 

基本戦略~ランク上げ

スコアアタックを行う上で最も基本的な戦略は時間経過による「ランク上げ」、つまりノーショットで時間を稼ぐというものです。ランクを上げてからリリーが出た時点でショットを始めて、できるだけ多くの白弾を送ったり消したりする。開花していたら維持、ボスリバはあまりしない、ということですね。

ラウンド毎の難易度は、相手の初期ランク・ランク上限・ランク上昇速度・初期スペル/ボスレベル・CPUの自殺タイマーといった要素から構成されます。詳しくは「アル花ディア」を参照してください。
かいつまんで説明すると、ストーリーLunaticはランクが12秒で1つ上がります。マッチモードは15秒で1つ上がるので違いがあります。さらに6面からは大体1分半でランクが最大まで上がるため、マッチモード(1R目は3分30秒で最大)よりかなり激しいゲームになります。そこで各ラウンドの情報を覚えれば盤面コントロールもしやすくなります。

ただし一点だけ気をつけるべきことがあります。

・ストーリーモードの場合CPU側はCPUレベルによっては1回ごとの被弾で通常ダメージ量の他に0.5~1.5の追加ダメージを受ける。

ch.nicovideo.jp

ということでCPUの1被弾目がいきなりラストライフになることもあり得るので(5-(3+1.5)=0.5)、この場合はリリー待ちをやめて、普通に序盤からスコアを稼ぎます。

ここからはその他に気をつけるべき基本的なことを書いていきます。

9面をクリアすると残機1つごとに1000万点が加算されます。しかし(1ラウンド目にわざと敗北して)2ラウンド目に入れば1000万点以上のスコアが回収できる面もあるので、私は一部のステージは1ラウンド目のギリギリまで粘ってから戦略的に残機を潰します。基本的には射命丸に出会ったらほとんど潰す、9面の2、3戦目も重要だから1戦目で勝ってしまうのは良くないです(そもそもあまり勝てないですが)。

また、CPUの棒立ちモードが起動すると数秒間で白弾が急に減少するので、このときはコンボ継続と弾避けが辛くなります。

最後に、自分の被弾を調整することでCPUを4回被弾させて時間を伸ばす戦略があります。これは私が今試作中のパターンですが、流石に運ゲーだし成功しても自分は0.5ライフとなり危険すぎるのでまだ実験段階です。。。

 

スコアアタックQ&A

基本編はここまでとして、ここからはスコアアタックをする上で知っておくと良い情報をQ&A形式でまとめました。


Q. 花映塚にはリプレイが保存できないバグがあるようですが、詳細を教えて頂けますか?
A. 自分のwin7環境では、なぜかは分かりませんがバグが起こったことはほとんどありませんでした。しかしXP/win8/win10の場合はクリア重視の通常プレイでも保存できない確率が高いようです。中国で製作された三方ツールを使えば保存できるようになります。花映塚初期に遊んでいたプレイヤーたちの大変さが想像できますね。。。ux.getuploader.comまた、ネット対戦のため互換性の設定を変えるとリプレイも保存できなくなります。これはすごく忘れがちで、私は結局、2つの花映塚ファイルを準備することで落ち着きました。対戦用(互換性設定あり)とCPU戦用(互換性設定なし)です。
さらに、ランキング画面(「戦花一覧」)にも注意が必要です。自分がクリアした難易度のランキングが埋まっている場合、エンディング終了後ゲームが強制終了してしまいます。

f:id:medd:20180404234101p:plain

こういう感じです。「Lunatic Ranking」の欄はもうすべて埋まっているので、この状態で霊夢を使ってLunaticをクリアすると、ゲームがこの画面で終了してしまいます。リプレイ保存はこの次なので、保存できません(貴重なリプレイもこれが原因で保存できなかったことがあります)。よって定期的にScore.datを置換することも必要です。

(4/7 22:18 加筆)さらにさらに、ステージ終了時にCtrlを押すとリプレイを再生時にその面のクリアボーナスが見えなくなります。さらに9面クリアした時Ctrlを押してしまうと最後なスコアが見えなくなります。注意してください。


Q. 誰でも投稿できる花映塚のスコアボードのようなものはありますか?多くのプレイヤーはどこを使っているのか教えていただけませんか?
A.私は何かあったらいつもyet氏(@mada02x)のところに報告しますよ。yet氏は花映塚の色々な記録を収集しているようです。また海外に英語のスコアボードが一つあります。ただそこには自分でアップしたことはなく、気が向いたらGensoukyoにアップしています。Gensoukyoは、今一番いいリプレイ置き場だと思います。

 

・th09(yet氏)

(編集注:このWikiはyet氏の個人的なメモであり誰でも編集してよいものではない)www65.atwiki.jp

 

・“Maidens of the Kaleidoscope Maidens of the Kaleidoscope » ~Hakurei Shrine~ » Help Me, Eirin! » High Score Entry! (Moderator: Karisa) » 東方花映塚Phantasmagoria of Flower View. ”(海外スコアボード)www.shrinemaiden.org

 

・Gensokyo.org

Touhou Project Replay Archive - Replays

 

(以上、第2回につづく)

 

*1:スコア、SP、チャージゲージの増加量などは以下のツールを使えば詳細な計算が可能。
http://wikiwiki.jp/let/?etc%2F%A5%D7%A5%ED%A5%B0%A5%E9%A5%E0%A4%CA%A4%C9%2F%C5%EC%CA%FD%B2%D6%B1%C7%C4%CD%A5%B3%A5%F3%A5%DC%B7%D7%BB%BB%B5%A1

*2:p.8、『アル花ディア』、弾幕研究所、2008。
ただし、ボスアタックボーナスとボスリバーサルボーナスは正しい値に訂正した。
原文はそれぞれ150000点となっているが、正しくは300000点。

2017に遊んだゲームと雑感

今年遊んだゲームで、ある程度時間をかけたものを振り返りました。体質上3D酔いしやすいのでその辺は除きつつもそれ以外はできるだけ食わず嫌いせずに遊ぼうとしてました。それにしてもこんなに遊べたのはおそらく初めて。色々と書いてるので興味あるところだけでも適当に拾い読みして頂ければ。
 
ios
ドラクエライバルズ
REFLECBEAT plus
CROSS x BEATS
どうぶつの森 ポケットキャンプ
クラッシュロワイヤル
Fate/ stay night
AIR(かの√のみ)
・PC
beatmaniaIIDX INFINITAS(八段)
Downwell
STREET FIGHTER V(PP3000)
Civ.V
Keep Talking and Nobody Explodes
OneShot
CupHead
Her Story
Leathal League
Crypt of NecroDancer
Undertale(一周目だけ)
Move or Die
Ultimate Chicken Horse
東方天空璋
HearthStone
Shadowverse
・AC
beatmaniaIIDX25 SINOBUZ(八段)
 
いくらかピックアップ。
・CROSS x BEATS
CAPCOMスマホ向け音ゲー。アーケードでも稼働中。リリースと同時に初めてすぐに飽きて、今年3年ぶりに触ったらすごくハマった。リズムゲームとして見たときの特徴は「判定が厳しくて譜面が見づらい」、はじめはこれが面白くなかったけどいまではそれが面白いと感じている。このゲームではいいスコアを取りたかったらしっかり準備する必要がある。楽曲を聞きこむ、正確にリズムを取れるよう集中する、譜面動画を見て運指・タイミングを覚えるとか。たいへんだけどそれだけにやればやるだけ伸びていく。いまでは高難易度=伸びしろの塊くらいに感じるようになった。一曲に集中してやり込むことの楽しさを学ばせてもらったゲーム。
 
・REFLECBEAT plus
驚異的な中毒性、ゲームはなにも言わないのに自分がそこに引き止められているように感じる。いまどきのゲームのようにミッションがあるわけではないのに、止められない、そういう麻薬的な気持ちよさがリズムゲーム部分にあると思う。いやほんとに不思議。いま遊べるタブレット向け音ゲーではマイベスト(もう遊べないものも含めればDJMAX RAY)。
 
Fate/ stay night
士郎くんの精神性に感化されて筋トレを始めた。ダンベルとフィットネスマシンを買い揃えたのは士郎くんの影響。やっぱり肉体がその人の精神性を表すんだよなぁ…とか思ってた。最近寒くてサボり気味だが、早朝の冬の道場で稽古をしている士郎くんのことを考えると身が引き締まり私も頑張ろうという気持ちになる。
 
・クラッシュロワイヤル
すんません、たいしてやってないです。書きたいのはひとつ、すごいテンポ感だということ。対戦って勝敗を分け合うシビアなことだけど、このゲームほど気軽に対戦ボタンを押せるゲームはない。アプリを起動するとすぐそこに対戦ボタンがある、押すと超速のマッチング、マッチングするやいなや対戦開始、そしてあっという間の3分間。人を戦場に引き込む圧倒的なスピード感に驚かされた。
 
最近アーケードで遊ぶことがなくなった私を、このゲームはしばらくゲーセンに引き込んでくれた。奥から向かってくるノーツに合わせてピアノ型の物理ボタンで叩くリズムゲーム。ポイントは、落ちてくるノーツの位置とボタンがだいたい合ってればOKというところ。この手のゲームに慣れてない人は画面のノーツと物理ボタンを対応させるのに苦労するようだがこのタイトルはその障壁を克服している。コンセプトからキーボードマニアを思い出してしまうが、あのゲームのようなマニアックさは一切なく気軽に遊ぶことができる。久しぶりに一クレ目から楽しいと感じたゲーム。
 
どうぶつの森 ポケットキャンプ
左の皿に乗っている豆を右の皿に移す、それを延々と繰り返すゲーム。良くも悪くもいままでのタイトルとは別物。3DSで長いこと遊んできたけど、自分の村を作って掲示板でコードを交換して知らない人と知らない村で交流するのが楽しかったので、他者がいないこの世界は好きになれなかった。いや他者のデータはあるんだけど。この世界では自分を出そうと思ったらゲームが命じる仕事を止めなくちゃいけない。「あれを作れ」というミッションをストップして自分が作りたいそれに時間を掛ける必要がある。人によってはそれって結構たいへんなことな気がする。仕事を提示されると消化したくなるというか。…それでもまずまず遊んだタイトル。
 
以上。あとはいくらかメモを。
同人ゲームが続々とsteamで遊べるようになってきてありがたい。コンシューマに移植されることも多くなってとにかく手に取りやすくなった。しかもネット対戦まで実装されちゃったりしてね。もはやパッケージを持っている必要ないかなと思うこの頃。まだ押し入れにいっぱい残ってるんですけど。
 
ボードゲームについては書ききれない(というかちゃんとメモしてなかった)。ここ数年離れていたけれど、オフで人と会う機会が多くなるにつれて遊ぶ機会も増えた感じ。よく話の種になるので自己紹介しときます、2011年頃に初めてボードゲームに触れてそれから数年来BSWとYucata(というネットでボードゲームを遊べるサイト・サービス)で知らない海外の方と色んなゲームを遊びまくってました。中量級だと「ブルゴーニュの城」小箱だと「酔いどれ猫のブルース」あたりがお気に入りです。あと対象年齢3歳くらい~のゲーム。今年は「ナンジャモンジャ」が大ヒットしました。
 
ボードゲームについてはだれと遊んだか、結果がどうだったかと合わせてプレイメモでも作ろうかなと思ってる、来年は。そうそう、"Once Upon a Time"というリアルタイムで物語を紡ぐカードゲームがあるのですが、数年前に遊んだときの録音データがこの前ひょっこり出てきて改めて聞き返すと案の定面白かったという。3人で30分だらだらしゃべってるだけなんですけどね。なんでもリプレイは残すもんですね、やっぱり。STGとかパターンなんて一年も触らなければ忘れちゃうわけで、思い出すための手がかりとしても使えますね。花映塚でもいい対戦ができたら残しておきたいし。
 
コミュニティのありがたみを再確認した一年でした。
ハースストーンのオフコミュニティに接近したこと。あたたかく迎え入れてくれたことを忘れません。個性的な人が多く、しかもそれぞれの人がその個性を発揮しているという印象を受けました。流石は世界的タイトル、集まる人の数もバラエティも多いのだなと。ボードゲーム熱が再燃したのもこの方々の影響でした。
 
花映塚コミュニティについては……。長いことここにいるわけですが、私は最初はどうしようもないイきったティーンエイジャーで(2009年あたりのニコ生・Stickam界隈では自分が最年少だった、たぶん)さんざん周囲に迷惑をかけたにも関わらず、柔らかく受け入れてそこにいさせてくれたこと、ほんとうに感謝してます。喧嘩別れした方々もたくさんいるけどだいたい私が悪かった、すみません。よかったらまた遊んでください。
 
5月の花映塚オフ大会、優勝できてうれしかったです、たぶん一生忘れられないくらい。この2年間、もう一度花映塚に向き合おうと決意して少しずつ上達していったことが実を結んだのだなと。あの会場で直感したのは、ふだんオンラインで対戦してくれた方々、あの場で後ろで見てくれた方々、そしてとなりに座って集中して対戦してくれた方々がいたからこそ、自分のゲームプレイに価値が生じたのだろうということ。対戦ゲームってやっぱり人なんだなと。もっとコミュニティに貢献したいと思いました。
  
ゲームの内容を攻略するよりもゲームプレイそのものに興味の軸足が移った、というのは別にここ一年のことではないけど。ただしわざわざネットに書くつもりはありません。ネットで論争的になるのはちょっとね。なにかあったらぜひオフかお酒の席で話しかけてください。問題自体にはすごく興味があります。
 
今年のうちに書いておきたいことはこんなところ。来年もよろしくお願いします。
よいお年を!

わたしの花映塚攻略メモ

2015年~2016年にぽつぽつと書き溜めていた花映塚についてのメモです。
もっとまとまりをつけてから公開しようと考えていたのですが、ずるずると引き伸ばしてしまって、また内容を深めることもいまはできなさそうなので、メモでもさっさと公にしたほうが有意義だろうと判断しました。 

例大祭前日花映塚オフ in 秋葉原(6th)(2017/5/6)

twipla.jp

参加してきました。

花映塚関係のオフはほんとうに久しぶりで、再びこういう場所でゲームできることがそれだけで楽しかったです。終始幸せを噛みしめていました。

13時ぎりぎりに会場入り、主催の柿さくらさんとご対面。実は6年前の関西の大会で一度お会いしていたのですが、向こうが覚えてくれているか少し心配だったところ…

柿さん「あの、煽りがすごい方でしたよね!」→私「!?」

  

第一部はふつうのルールでトーナメント。

このトナメために1週間くらいTwitter花映塚対戦募集botで練習をしてました、こっそり。キャラクターはワンチャン力で霊夢をチョイス。

一回戦:ZAKOさん、妖夢

二回戦:夕姫さん、映姫

三回戦:柿さくらさん、魔理沙

準決勝:そにつくさん、妖夢

決勝:ふぁ→さん、霊夢

 強豪揃いでキツイなか、なんとか集中力を保って優勝できました。 

どういうゲームをしたかは実はあまり覚えてませんが、いいゲームプレイができたという感覚は残っています。とかく目の前のこと、生き残ることだけを考えてやってました。(そうだ、そにつくさんとの霊夢妖夢では劇的な運だけ避けをやったのを思い出しました)ガチでやろうとするとこのゲームは精神の消耗が激しい。そにつくさんもふぁーさんも、このあとぐったりしてました。

そのあとも対戦会は続いていたのですが、ここらへんでもう私はメンタルメルトダウンしていてぐったりしてました。もしかしたらやり取りがぼんやりしてたかもしれないです。ほんとうはもっとお話したり、対戦したかったのですが…。

 

第二部はバトルロワイアル東西戦

一回戦:夕姫さん

夕姫さん→対戦相手の操作デバイスを変更。

私→自分の代わりにHardCPUがプレイする。

自分のなかのHardCPUのイメージは筋骨隆々とした、決して斃れることのない最強の男だったのですが、 蓋を開けてみればなんかのび太くんみたいな弱さでした。東西戦だし確実に勝てるカード出しとくか―でなんも考えずに叩きつけたのですが、夕姫さんに丁寧に処理されてました。でも近くで夕姫さんのプレイを見れて良かったです。弾実のときからファンボーイだったので。

 

第三部、バトルロワイアルトーナメント

一回戦:Gさん

Gさん→相手のライフを3減らす。

私→お互いにライフを4減らした状態で、ミスチー同キャラ。

カード公開したところで死を突きつけられた…。

効果は重複するのでほんとうなら試合開始前にライフが0なんですが、ジャッジの判断でライフ0.5だけ頂いて、ふつうにミスミスやりました。ジャッジあったけぇ…。

 

二回戦:海未さん

海未さん→相手の操作タイプを変更する。

私→ゲーム中に一度だけポーズを押してやり直しができる。

この大会、参加者のなかにスクールアイドルが多すぎる。私は強制的にチャージタイプになったけど、いままで一度もやったことのないタイプに大苦戦。そにつくさんがやってたからという理由だけで妖夢を選んだら酷い試合になりました。ショットが出ない、高速で弾幕のなかに突っ込んでいくなどの奇行を繰り返した末、自我が混乱をきたし死亡。

 

決勝はジュラルさんとそにつくさん。

カード効果がぶつかりあった結果、「ジュラルさんがHardCPUのメディスンとふつうに対戦する」という決勝戦に。みんなでジュラルさんのCPU戦を見守るという不思議な対戦になりました。ジュラルさんが被弾するたびに全員から歓声が上がり、煽りも宙を飛び交い、スクフェスの音楽も流れるカオスのなか、それでもジュラルさんはマジ顔で映姫の高速打ち返しを捌いていました。かっけぇ。

 

そんなバトロワ決勝での一幕

だれか「この試合宇宙一おもしろいなwww」

私(→大盛さんにこっそり耳打ち)「宇宙一おもしろいって冷静に考えて相当おもしろいですよね」

ジュラル「大盛さん邪魔しないで!!!」

大盛「!?」

そんな感じでオフ会は終わりの時間に。

主催の柿さくらさんが素敵なトロフィーや盾やメダルを準備してくださっていました。 私はトロフィーを頂きました。ありがとうございます、うれしかったです!ちなみにオナホールを持って帰った既婚者もいたようです。

 

今回のオフで改めて、花映塚をひとと遊ぶのってやっぱり楽しいなぁって思いました。(ほんとはこのことを優勝インタビューで言いたかった)ネットでも対戦が成立することが多くない昨今ですが、機会を見つけていっぱい対戦を楽しみましょう⊂(´∀`)⊃

私ももっとこのゲームを楽しんでいくつもりです。

「花映塚と戦略」アシヌー氏へのインタビュー:後編

この記事は前編の続きです。

dehana.hatenablog.com

 勝敗について、花映塚はなにをするゲームなのか

めどつ:このゲームの普段の対戦って一回の勝ち負けってかなりどうでもいいじゃないですか。いま一回勝ったからどうってことないし、負けたからどうってこともない。1クレにお金が掛かるわけでもなければ、賞金や栄誉があるわけでもない。なにか「最後の審判」のような、いつかの一戦に勝つためにやっている、そういう明確な目的があるわけでもない。このへん人それぞれ考えることがあるかもしれません。ただ、目先の勝敗に意味が無いのに、一体なんのために安定的な動きを求めようとしているのか、という問いはあると思います。

 

アシヌー:勝ち負けの話は、その通りだと思います。勝っても嬉しくないことはあるし、負けても充実感のある試合もありますし。もちろん勝ちに行くことは必要ですけど、大事なのは内容なんでしょうね。そういう思いをみんなが持っていてくれるといいなあという…。

私のなかで花映塚っていうのは、ちょっと精神論になってしまうんですけど、ふたりでいい試合を作る協力型のゲームというふうに捉えています。そう考えられるとお互いたぶん楽しいですし。もちろんこれは自分の思っていることであって、相手に強要するものではないんですけどね。

 

めどつ:協力とまでは私は考えたことがなかったですね。でもいいゲームができれば確かに両者ともいい気持ちになれますね。

 

アシヌー:変な被弾をしたら相手に申し訳ないって思っちゃうんですよね。

 

めどつ:ああー。

 

アシヌー:その後相手が釣られて被弾したら、ああ申し訳ないことをしちゃったなぁっていう。

 

めどつ:それは釣られて被弾したほうが悪いのでは(笑)。

 

アシヌー:いやいやいや釣られるような被弾をさせるほうが悪いんですよ(笑)。

 

めどつ:片方が被弾したときに、白弾の行き来が不安定になってゲージが回りづらくなった結果被弾するようなことはあると思います。一方で、相手の被弾に反応して精神的に動揺したり油断したりしての被弾もあるでしょう。前者であればそれは自分の責任ではないかなと思うんですけど…。

 

アシヌー:どっちも含めて自分の責任と考えてます。被弾時に発生するそういう心理的な駆け引きもある意味おもしろいのかもしれないですが、申し訳なさがありますね。

 

めどつ:単に申し訳なさということなら昔は私も感じてましたね。だから格上の方に挑戦するのは止めておこう、どうせ相手を失望させるような被弾をしてしまってゲームを楽しめなくなるから。それなら最初からやらなければいいやみたいな。

ただし、いまはそういうことはあまりないですね。おそらくですが、自分の中で仮説としての戦略が固まっていて、自分のひとつひとつの動きに説明ができるから、たとえ被弾しても弁明できるし、当たったことはもちろん自分が悪いけど、それ以上でもそれ以下でもないと思えるようになったのかもしれません。

 

アシヌー:すみませんなんか精神論ぽい話になって、あまり建設的ではない方向に持っていってしまいましたかね。

 

めどつ:そうでもないですよ。精神的なことだってゲーム展開に反映することはあるし。もしもゲームを満足に遊ぶためにある程度精神的に陶冶されていなければならないのであれば、それは必要なことだと思いますよ。

 

アシヌー:ある程度ゲームに習熟したプレイヤー同士の対戦だと、心のぶつかり合いみたいなところがあるんですよ。それがまた楽しんですよね、花映塚は心を積む戦いというような。先にくじけたほうが負けみたいな、弱キャラ同士なんか特に。

 

 ミスティア、キャラ選択、コミュニティについて

めどつ:弱キャラといえば、普段は強キャラ同士でのマッチングが多いように感じます。一方でアシヌーさんはミスティアを持ちキャラとして長くやっていらっしゃったのですが、ミスティや弱キャラについてはどうですか?

 

アシヌー:あれはガッツの戦いですね。気合の尽きたほうが負けです。

ただある程度のレベルの方になると長引くだけって思われることが多いでしょうね。それが醍醐味ではあるんですけどね、根気の戦いというか。とはいってもてゐが絡むと、なんだかんだいっても5分くらいで決着つくことが多いですよね。トッププレイヤーでもそのくらいですよね。

 

めどつ:ミスティア魔理沙以外だと?

 

アシヌー:最近は霊夢もよくやります。このくらいですかね。強キャラが多いです。それ以下のキャラをやるガッツがないというか(笑)。

 

めどつ:ニコ生が対戦の場だったときは、強キャラしかやらないということはなくて、あらゆるキャラを使うのが普通だったと記憶しています。ただ2016年現在でも遊んでいるようなプレイヤーは少なからずどんどんうまくなっていくので、弱中に冗長なものを感じてしまう方も多いのかなと思います。

 

アシヌー:まさにその通りだと思います。ニコ生は幅広い方がいらっしゃったので、それだけ幅広いキャラが出てきていましたね。それがTwitter花映塚ネット対戦板でやるような強者で、相手の顔も割れてるしっていうような状況だと「レイマリやるよね、映姫小町やるよね」という雰囲気になってしまいますよね。私はとりあえず初めて対戦する相手にはミスティアを当てるようにしてます。それでたまに10分試合を叩き込んでくるような方もいてすごく怖いんですけど(笑)。

 

めどつ:私はTwitterでしか対戦してませんが、相手がやっぱり強キャラという区分で当ててきたら強を当てますね。それは慣習としてそうなのでそうしているということです。ただきっとどの組み合わせを選んでも面白くなる要素はあって、キャラランクが浸透したことでその楽しさの可能性が消えてしまっているということは起こっていると思います。キャラランクは誰か、あるいはある集団の攻略の結果であって、それ自体そういう意図を持っていたわけではないでしょう。それが慣習になるにつれて意味合いが変わってしまった。

 

アシヌー:捉えようによってはエキサイティングな組み合わせが埋もれてしまっていると。

 

めどつ:そういうのはもったいない気がしますよね。実際には、Twitterといってもできるコミュニケーションなんて限られていますから、まずは慣習に則ってやる必要があるのかなとは思いますが。そもそも対戦があまり成立してませんからね、現在。

 

アシヌー:人口の減少と高齢化が起こってますからね。現実的に使える時間も限られてきますからね。

 

めどつ:実際に遊べる時間が少ないということもありますが、本質的には能力の問題があるのかなと思います。

 

アシヌー:それはレベル差があるからというような?

 

めどつ:それもありますけど…。花映塚ってひとつの行動に色んな意味があって、色んな因果が絡み合っているゲームです。原因と結果の結びつきを特定し辛いとは先にもいいましたが、それが分からないと、次にもう一回やろうという気になれないんじゃないでしょうか。アクションゲームならどこかで穴に落ちたのなら、よし次はここの穴に気をつけてやろうと攻略できるわけですけど、いま自分が被弾したのがなにによるのかはそれほどはよく特定できません。ですので一回一回のプレイに考えをもって望まないと、ガチャを引いているのと対して変わらなくなってしまうと思います。ただ一回ゲームを始めて、がちゃがちゃってやったら勝ちか負けが出力されるというように。花映塚をその繰り返しでしかないと捉えてしまうと、おそらく長く遊ぶことはできないのではないでしょうか。あまりこういうことを声高に主張しすぎると、貴族主義的な方向に向かってしまって、よりいっそう誰もこのゲームを遊ばなくなってしまうということもありえます。ただこのゲームを長く遊び続けることはやっぱり難しいということはあると思います。

 

アシヌー:ご新規さんの引き入れの話ですか?

 

めどつ:そういう話でもありますね。

 

アシヌー:ごもっともな部分はあると思います。どうやったらうまくなるのかが分かりにくいゲームで、それを手探りでやらなくちゃいけない。いまやっているような人はそういうことができているのだろうし、それを明文化してどうすればステップアップできるのかを明示できれば、ご新規さんの引き入れもいくぶん楽になるかとは思うのですが。いかんせん要素が多すぎて、これといった攻略を提示できないのは口惜しいというか。色んな要素がありすぎて、結局花映塚運ゲーと言う人もいて、そうじゃないんだけどなぁと思うんですけどね。

 

 霊夢同キャラについて

めどつ:運ゲーという言葉を頂いたので、ちょっと流れを変えまして。このゲームで運ゲーという言葉に一番結びついている組み合わせって霊夢同キャラだと思うんですが、この見解についてはどう思いますか?

 

アシヌー:運ゲーの要素は大いにあると思います。そりゃあマリマリに比べれば運要素が大きいと思います。運ゲーだという人はたぶんこういうことを言っていると思うんですが、霊夢の救霊があの範囲でしか出ないのに、開花など弾幕が激しくなってきたときに、C2とかのすごいスピードの弾がうまく手前で消えてくれるかどうか、そこをある程度運に委ねなければならない。そういう意味では確かに運次第ではあると思います。

 

めどつ:語り口から察するに、運の要素一辺倒に語られることに違和感があるようですね。

 

アシヌー:運半分、実力半分というところじゃないでしょうか。

 

めどつ:うあ、50%ですか。

 

アシヌー:いや50%かは分からないですけど。ランダムに弾が発生する以上運要素は除けないけど、ゼロに近づけていくのは可能です。結局は1ラウンドでは3被弾で決着が付いてしまうので運の部分が見られがちですが、それを100回やってみれば、運ゲーと思って割り切ってやってるプレイヤーと、運ゲーだけどもリスクを減らしてやっていくことができると思っていうプレイヤーとでは明らかに勝率の差が出てくると思うんですよね。長いスパンで見れば。運ゲーじゃないよと言いたいところだけど、そういう部分もあるよねというふわふわした回答です(笑)。

 

 小町映姫について

めどつ:小町映姫の組み合わせについてはどうでしょう?

 

アシヌー:これは気合いでしょう、半分冗談ですが(笑)。あまりこの組み合わせをやりこんでいるわけではないのですが、レイマリに比べればガチ避け要素が濃厚なのかなと思ってます。素の避け力が高い人が楽しいのかなーという。

 

 どうしていま花映塚を遊ぶのか

めどつ:最後の質問として、どうしていまでも花映塚を遊んでいらっしゃるんでしょう。そのモチベーションを教えて頂けますか?

 

アシヌー:そりゃあもう決まってるじゃないですか。やってくれる人がいるからですよ。めっちゃいいこといいましたね(笑)。やってくれる人がいる限り自分もやりますよ、ひとりじゃできないですからね花映塚は。一緒に遊んでくれる人がいることが、一番大事なことだと思います。

 

めどつ:ありがとうございました。

「花映塚と戦略」アシヌー氏へのインタビュー:前編

花映塚と戦略」というテーマでインタビューを行いました。

「戦略」とは、このゲームにおいて、「○○して勝つ」と言うときの○○に入るもっとも包括的なものです。あらゆる戦術やテクニックの良し悪しを判断するための基準となるための考え方であります。実例としてはアル花ディアのpp.16-17に書いてあるようなことです。

 

大テーマは戦略ですが、私の関心によって話の方向があっちへいったりこっちへいったりしています。あまり構成的ではないですが、いちプレイヤーの考えをまとまった形で提示することに意義があるかと思い、書き起こしています。

編集は読みやすくするための最低限のものに抑え、話の順序などには手を付けていません。

 

 登場人物

めどつ:インタビュアー。2009年からニコ生で花映塚を始めた勢力の一端。最近は専らTwitterで対戦募集してます。ご意見ご批判はこちらの方へお願いします→@medotsu_

 

アシヌー:2007年来のミスティア魔理沙使いプレイヤー。ミスティアに強いキャラ愛を持ち、同キャラ戦や対てゐで10分試合を連発する粘り強さが持ち味。2011年「東方紅楼夢7合わせ花映塚オフ大会」で準優勝の実績を持つ。コミュニティ:http://com.nicovideo.jp/community/co113421Twitter@azyyyyyyyyy

 

戦略について

めどつ:今日はよろしくお願いします。早速ですが、大づかみに戦略として何を考えていらっしゃいますか?どうやって勝とうとしているのでしょう?

 

アシヌー:伊達に年数やっていないとはいえ、うまく整理できているかというと微妙ですが…。

 

めどつ:例えばウンババさんは戦略を攻撃型と防御型に分けて考えているようです。自分が落ちる前に相手を落とすか、相手が落ちるまで自分が落ちないかということです。

 

アシヌー:ちなみにウンババさんは自分をどちらだと言ってるんですか?

 

めどつ:サイトやアル花では自分がどうだとは書いてなかったと思います。ただし基本は防御型で、防御がしっかりできない人が攻撃型でやろうとするのはよくないとは書いていましたね。

 

アシヌー:すごくごもっともですね(笑)。私がどちらかといいますと、昔は防御型でしたね。

 

めどつ:するとある時期に変わったと。

 

アシヌー:そうですね、4、5年くらい前に自分のスタイルが変わりました。

自分は魔理沙を使うんですけど、レイマリが全然勝てない時期があったんですよ。その時まで自分は防御しか考えてなくて、いかに耐えるか、いかに長い時間を堪えるかという視点で最初からやってきました。で、このつまずいた時期に方向転換がありました。相手を落とすためにどうするか、ボスのなすりつけというんでしょうか。自分ができるだけボスを抱えない、これは結局のところ防御的な意味もあるわけですが。

 

めどつ:ボスリバースは防御でもあり攻撃でもありますからね。

 

アシヌー:それまではできるだけ避けないことが一番でした。C2がある限りフルに使って、リスクをヘッジするというか。そこを変えて、ある程度のリスクを負ってリターンを得る、そういうボスリバをすることです。ちょっとしたリスクを冒してリターンを取りに行く。そういうスタイルでしばらくやっていたら、いつの間にか自分の避け力がめちゃくちゃ上がっていたんですよ。

ずっとチキンでゲージがなくなるまでC2を撃って、なくなったらまみれてという動きから、避けられそうであれば避けに行くというのを意識的にやることで、結果的に気合力がぐんと伸びました。それからですね、自分が攻撃型になったのは。

 

めどつ:するといまも攻撃型の考え方で動いているんですか?

 

アシヌー:うーん、どうなんだろうなぁ。私の中で防御型っていうと、例えば魔理沙ならさあ開花しよう、一緒に開花しようというスタイルで、それはそれで確かに楽しいんだけど、点を切れるときは切りにいってエキサイティングにやりたいというか。そういうことを考えるあたりは攻撃型もちょっと入っているかなとは思います。割合の問題ですかね、防御7攻撃3…。もうちょっと高いかな、防御9攻撃1くらい。

 

 魔理沙の立ち回りについて

めどつ:azyさんのリプレイを少し見てきたんですけど、魔理沙を使うときにあまり左右に動かないイメージがありますね。

 

アシヌー:それはよく言われますね。むしろ私が他の方のを見て、みんなよく動くなと思いますね。少なくともレイマリの話ですけど。

 

めどつ:それから、低速をほとんど使わないように見受けられます。

 

アシヌー:そうですね、ゲージを回そうとするあまり低速はほとんど使わないような動きになっているかもしれません。要所要所で使うだけです。

 

めどつ:私のプレイと比べて、C1の使い方が上品だなと感じました。

 

アシヌー:ありがとうございます。よくC2をバンバン撃っていくような方はいて、それはそれで点は繋がるし、ゲージも溜まるしでいいんですけど、そればっかりじゃなくて、ショットを使えるところはショットで、C1溜めるべきところはC1でというように要所で判断してやっています。妖夢がC1ばかりで弾幕を切り抜けられるわけではないのと同じですね。

 

めどつ:魔理沙使いとおっしゃいましたが、普段は霊夢も結構使ってますよね?

 

アシヌー:そうですね、数年前から霊夢側も触り始めましたが、思った以上に面白くてよく使いますね。どっちを使うかで全然違うゲームですけど、お互いに開花耐性があってよく均衡のとれたいい組み合わせだと思います。神主がなにを考えていたかはわかりませんが、奇しくも主人公キャラが2強となっているのは面白いですね。

 

 試合中の視点取り、意識の向けどころについて

めどつ:試合中になにを意識しているか、どこを見ているかを教えて頂けますか?

 

アシヌー:それはキャラによるし、その時々で違うというのが一番語弊のない答えなのかもしれないですけど…。

うーん、例えば相手のゲージについてはほぼ見ないですね。100%近く見ない。相手のフィールドをそもそも見ないですね。もし見るとしたら咲夜を使われたときには、たまに相手のスペルポイントを気にすることはあります。というのはうまいプレイヤーは、咲夜の50万C3にC2を重ねてくるじゃないですか。これの誘導をミスると詰んでしまうので、これだけは警戒します。そろそろ50万来るかな、ちらっちらっていう感じで。ただそれだけです、それ以外では見ることはまずありません。

 

めどつ:相手のスペルポイントも見ないんですね。

 

アシヌー:咲夜以外は見ないです。

 

めどつ:自分のほうは見ますよね?

 

アシヌー:自分のほうはもちろん見ます。感覚でいまどのくらいだってわかればいいんですけど、その精度が自分もまだ100%ではないので、普通に左上を見ますね。

 

めどつ:結構長くやっていると、その感覚が研ぎ澄まされていくというか、ある程度分かることってありますよね?まだこのタイミングだと点切れてないなとか、いまC2撃てば一気に回るなとか。

 

アシヌー:そう思うじゃないですか(笑)。それが相手によって回らなかったりするんですよ。それが花映塚の深いところで…。自分にとって相性のよい相手というか、一緒にやるとタイムが伸びるような相手とやるときは、狙ったときに50万が飛んで、予測したときにC2が飛んできて、それを狙って消せるみたいことがあります。波長が合っているんですね。でもそれをうまいこと崩してくる相手だと、ここでC2を撃てばゲージが溜まるだろうというところでなぜか溜まらなかったりということが頻発するんです。そういう方との対戦回数が少なくてまだ攻略しきれてないところがあるんですけど。

 

めどつ:このゲームは因果関係を特定するのが難しいですよね。

 

アシヌー:狙ったとおりにことを運ぶのがすごく難しいと言えますね。

 

めどつ:なのでしっかりと仮説を立てて検証をしていかないと、確かな攻略は進んでいかないという意識があります。

 

アシヌー:そのブラックボックスを開こうとして、いまこうやってインタビューされているというわけですね(笑)。

 

 おくりものシステムについて

めどつ:おくりものシステムのコントロールを考えたりはされていますか?白弾の量は周期的であることはよく分かっていることですが、それを調整することについてはどうでしょう。さっきおっしゃっていたなぜかゲージが回らないということは、相手側がおくりものをコントロールしているからである可能性がありますよね。

 

アシヌー:そういう話なら、1年位前に印象的なことがありまして。

そにつくさんという妖夢に、妖夢同キャラでこてんぱんにやられたんです。相手をしていてすごくやりづらさを感じていたんですが、送られてきたボスがなかなか帰ってくれないということに気づきました。自陣にボスが来た瞬間に、妖精や幽霊の湧きが悪くなっていんじゃないかというか、全然連爆ができないなと感じることがよくあったんですよ。なんでかなとリプレイを見たところ、ボスを送った後に、たぶん意図的に弾消しを控えて動いているようでした。できるだけ自分から白弾を送らないで、相手のポイントを回させないようにしてるんじゃないかと思って、逆に自分がそれを取り入れてみたんですよ。そうしたらボスの押し付け率がわりかし増えたように感じました。いやらしいプレイングですね。これは妖夢妖夢の話ですが、こういうコントロールの仕方はあると思いますね。強いプレイヤー相手にどこまで通用するのかはわかりませんが。

 

めどつ:ぜひともこれはそにつくさんにも意図を聞いてみたいですね(笑)。

 

 使用キャラクター、リリカでのボス撃破について

めどつ:ここまでレイマリの話と…、レイマリの話しかしてなかったですね。他のキャラについてはどうでしょう?

 

アシヌー:自分は昔から単キャラ使いだったので、あまり話せることは少ないかもしれません(笑)。単キャラでやっていると遊べる組み合わせが限られてくるので、それなら色々使えるほうがいいなと思ってやってきました。最近も色んなキャラを色んな人に当てますよ。ただリリカはよく分からないです、全然分からない。

 

めどつ:私も分かりませんが、リリカでボス撃破とかはやられたりしますか?

 

アシヌー:全然しないです。私は基本的には守りの型なのでリリーが来たらからといって倒そうとしたりとか、ボスを撃破しようとしたりとかはしないですね。ただリリカ使いの方はよくやるようですね。

 

めどつ:そうですね、方法さえ分かっていれば割りと簡単なのでやる方はいらっしゃいますね。その一方で変なことをして被弾するくらいなら最初からないものとして考えるのもありますね。

 

アシヌー:その日の調子次第なところもありますね。調子がいい日ならかなり攻めっけ強くやることもあります。そういう日はそうそうないですが。

 

(後編につづく)