DEHANA紹介③「花映塚はいま、ネットのどこで遊べるか」

DEHANAがBOOTHで販売開始しました!

GW中はBOOTHの倉庫が止まっていたようで、これから順次発送されていくようです。もし届いたらツイートなりなんなりしていただけると大喜びで見に行きます。倉庫在庫が少なくなりつつあるので買いたい方はお早めに~。

 

今回は前回からの流れで第二章を取り上げるつもりだったのですが、そろそろDEHANAが皆さんのお手元に届くことを考えて、一度脇道に入ります。今日のテーマは花映塚をネットのどこで遊ぶか。本誌を読んで、もしかしたら誰かと対戦したいと思う方がいるかもしれません。また、しばらく花から離れていていまはどこで対戦が盛り上がっているのか気になる方もいるかもしれません。そうした方々に現在のオンラインコミュニティの在り処や状況を紹介しようと思います。

 

DEHANAそのものの紹介というよりも、DEHANAがどういうところから生まれてきたかを紹介するということですね。本誌でもところどころで触れているのですが(主に「用語集」p.131-)ブログでも一度まとめておきます。

 

目次

  

ネット対戦には準備が必要

まずは初めて花映塚に触れる方向けに、ネット対戦について軽く説明しておきます。2005年のゲームということもあり、ネット対戦には色々と事前準備が必要です。詳しくはこちらのページを見てください。

 

簡潔にまとめると、①花映塚本体をver1.50aにアップデートする ② adonis rev4かrev5をダウンロードする必要があります。ここまでできていれば誰かに対戦を申し込むことができます。ただしホスト側(対戦を受ける側)になるためには、更に「ポート開放」という作業が必要になります。

 

対戦募集にはよく使われるテンプレートがあります。

【adonis】rev4(かrev5)
【IP】101.128.182.184
【ポート】17723
【対戦可能時間】3戦
【難易度】Luna

募集するときはこのような情報を書き込んで待機します。「adonisのバージョン、グローバルIP、ポート番号」は接続するために絶対必要なので忘れないこと。こういう形式の募集があったら、接続する前に特にチャットをしたりメッセを送る必要はありません。突撃しましょう。対戦が終わったら「ありがとうございました」くらいの挨拶はした方がお互い気持ちよいかもしれません。このテンプレートはどこで対戦するときも同じように使えるので覚えておきましょう。

 

 

花映塚オンラインコミュニティの現在

では本題ですが、ここから紹介することはあくまで私に見えている範囲のことであるとお断りしておきます。

 

そもそも現在、どのサイトやサービスでもめったにマッチングしていません。事前にお互いに誘い合わせて対戦することはもちろんありますが、「誰でもいいから対戦しよう」という募集に相手が見つかることはあまりありません。それゆえ募集もほとんどありません。

 

だから対戦シーンで「現役」といえるようなプレイヤーは日本にはいないかもしれません。そもそも対戦シーンといえるようなものがないのだから。オンライン大会も長いこと開催されていません。

 

東方Wikiには「花映塚ネット対戦FAQ」というページがあります。よくまとまっていて有用なのですが、一部の情報は古くなっています。特に「対戦相手を探したい!」という項に挙げられているサイトやサービスでは、現在はほとんど対戦を期待できないでしょう。

 

いくつか補足しておくと、「東方幻想板」(したらば掲示板)にはかつてネット対戦スレがあり、100スレ以上続いていました。「幻想板」は今では閉鎖され「東方綺想板」 に移行しましたが、ネット対戦スレはもうありません。ニコニコ生放送Stickamはもちろんまだ存在し、コミュニティページも残っていますが廃墟のようになっています。「東方弾幕実況スレ」(なんでも実況VIP)もなくなりました。Peercastでは年に数回、花映塚が配信されることもあるそうです。

 

 

対戦を期待できそうな場所

こういう状況なのでなかなかマッチングは難しいのですが、それでも辛うじてまだ相手が見つかりそうなところを2つ挙げておきます。

 

① Discordの「花映塚ネット対戦サーバー」

チャット・音声通話サービスのDiscordに、ネット対戦を主目的とした日本人向けのサーバー(部屋)があります。2018年に立ち上がったサーバーで、現在81名が参加しています。#matching というテキストチャンネルで対戦募集ができるほか、雑談用の #smalltalk や一人プレイ攻略用の #vs-cpu といったチャンネルがあります。

 

Twitterの「花映塚対戦支援bot

これは #th09bot を含むツイートに反応してRTしてくれるbotです。対戦したいときは、募集テンプレにこのハッシュタグを付けてツイートします。botのフォロワーはRTされた募集を見て自由に対戦を申し込むことができます。ここしばらく募集はありませんが、一時期はとても盛り上がっていました。

 

あと一人いればいい

ウクライナ花映塚プレイヤーであるCyrusさん(@CyrusWVorazan)に以前、ゲームコミュニティには「フェニックスサイクル」があると教えてもらったことがあります。普段は誰もそのゲームを遊んでいないけれど、アップデートや大会・イベントなどがあるとこぞってみんなが集まって一時的に盛り上がり、しばらくするとまた誰も遊ばなくなる、ということの繰り返しを表現する言葉です。「花映塚のロシア語圏コミュニティはフェニックスサイクルにある」という話を数年前に伺ったのですが、日本の花映塚コミュニティはこのサイクルすら回らなくなっているといえます。みんなで集まって遊ぶということが今やありません。2005年の発売から2010年代中盤までのコミュニティの盛況を記憶している方々は少し寂しく思われるかもしれません。

 

しかし私はこうしたことを必ずしもネガティブに捉える必要はないと思っています。長く遊んでいれば興味が薄れていくのは人間として自然なことです。現実生活の変化もあれば、興味の移り変わりもあるでしょう。花映塚にはアップデートもないわけで、時間が経つにつれて一つのタイトルへの熱量が下がっていくのはむしろ当然のことです。

 

そもそも対戦するためには「みんなが集まる」必要はありません。花映塚は1対1のゲームですから、自分以外にあと一人いさえすればよいのです。マルチプレイゲームではしばしば「※友達は別売り」といわれることがありますが、同じ興味を持つ人をあと一人探すというのは、どうしようもなく高いハードルではないでしょう。

 

私が小学校低学年の頃、読書をしているときに、この本をいま同時に読んでいる人は世界に何人いるのだろう?同じページを開いている人はいるだろうか?などとたびたび想像していました(目の前のテキストに集中できない子どもだったのですね)。2021年のいまでも、あなたと同じように花映塚に興味を持つ人はきっとどこかにいるのだと思います。

 

それにコミュニティは唯一ではありません。実際私は大学や社会人の東方サークルの類はフォローできていませんし、海外にまで目を向けるならもっと色々あることでしょう。はじめに断っておいた通り、ここまで書いてきたことはあくまで私の見える範囲のことです。

 

ということで、この記事で書いたところ以外にも対戦できるところがあるよ!なんて情報があれば教えてください。そういう情報はどんどんシェアしていきたいと思っています。

 

ちょっと脱線してしまいましたが、以上、ネットのどこで花映塚を遊べるかでした。