ショットから要素のつながりを追う
花映塚はひとつの行動がさまざまな要素に関係しており、ゲーム全体でなにが起こっているのかを一度に把握するのは困難です。プレイヤー自身、自分がなにをしているのかよく分かっていないことがあります。
この記事では「ショットを撃って妖精を撃破する」というもっとも基本的な行動を入り口に、要素がどのように変化していくのかを確認していきます。
データはほとんどが『アル花ディア』からの引用です(pp.4-8)。今回はマッチLuna対人戦に関係するところだけをまとめています。データを地の文に置き、それに対するコメントを囲みに入れています。
攻略というよりは、研究寄りの内容になっています。有り体にいえばオタク向けです。ふだんなんとなく遊んでいるところがどういう理屈で動いているのか、気になるところをを理解できればよいかと思います。
目次
内部ランクについて
内部ランクとは、ゲームのベースとなる難易度を表す数字。画面には表示されていない。ランクが上がるほど白弾・小弾の速度が上がる。またスペルポイントの増加量などさまざまな要素に関係している。
マッチモード難易度Lunaticの場合、ランクの初期値は8で最大値は22。画面上部のカウントで、15秒ごとにランクが1上昇する。1セット終了時にランクは8減少する。
1ラウンド目の場合3分30秒でランクマックスに到達。
またランクマックスに到達した次のラウンドは、2分でランクマックスとなる。
① おくりものシステム
妖精を撃破することで、相手陣地に白弾・幽霊・Exアタックを送ることができる(=おくりものシステム)。それぞれについて、おくりものに必要な(内部的な)ポイントがあり、それが一定量たまると自動でおくりものが飛んでいく。
白弾
妖精を撃破することで、相手に白弾を送りこむことができる。
発生する白弾の2/3は青色で、おおよそ自機狙い、自機方向±約12.85°を狙う。残りの1/3はピンク色で、出現地点から真下方向に±15°で飛んでくる。
白弾は、相手から送られた白弾を爆風に巻き込むことで撃ち返すことができる。撃ち返した白弾のスピードはおおよそ元の白弾と変わらない。また撃ち返した白弾の色(および自機狙いかどうかという性質)も変わらない。
3回目以降の撃ち返し(発生時も1回とカウントする)の際に、1/5の確率で小弾に変化する。小弾は変化前の白弾と同じ色をしているが、どの小弾も出現地点から真下方向に±7.5°飛ぶ。
発生した白弾が消滅するのは次の3つの場合。カードアタックの弾消しリングに巻き込まれる/撃ち返されることなく画面外に消えていく/小弾に変化する。
幽霊
妖精を撃破したり、白弾を消すことで幽霊を相手に送りこむことができる。
幽霊ポイントを溜めることで、はじめに緑幽霊が送られる。緑幽霊を送り返すと黄幽霊に、黄幽霊を送り返すと赤幽霊になる。緑色、黄色、赤色の順に撃破したときの爆風が大きくなるほか、撃破によって稼げるExポイントも大きくなる。
発生する幽霊の1/5は自機狙いで、自機方向±22.5°を狙う。残りの4/5は出現位置から真下方向に±0.9°で飛んでくる。
幽霊は白弾と比べて、フィールド全体にまんべんなく降ってくる。
幽霊の中心に吸霊範囲が重なると、次のフレームに活性化する。活性化後162フレーム経過すると自爆し、自機狙い3way弾を出す。この自機狙い弾はランクが上がるにつれて速くなる。
Exアタック
妖精や幽霊を撃破することで、Exアタックを相手に送りこむことができる。
キャラクターごとに、Exアタックを送るために必要なExポイントは異なる。妖夢を除くすべてのキャラクターは、内部ランクが高くなるほど必要Exポイントは小さくなる。妖夢の必要Exポイントは固定。
内部ランクが上がるほど、たくさんのExアタックが飛び交うようになる。
② チャージゲージ
チャージゲージは、1目盛り=100と考える(フルチャージが400)。
チャージゲージが増加するのは次の場合。妖精・幽霊・ボスアタックを倒す/白弾を爆風に巻き込んで消す/被弾する/Gアイテムを取る。
チャージゲージの計算式
妖精、幽霊、ボス … (実ヒット数×1/128)+1(最大2)
白弾 … 一律0.2
※実ヒット数とは、コンボヒット数(コンボボックスに表示されているヒット数)のうち妖精・幽霊・ボスを倒して増加した分のこと。言い換えると、コンボヒット数とは、実ヒット数に消した白弾の数を足したもの。
実ヒット数が高いほどチャージゲージの溜まり方は大きくなる。
128で最大効率となるが、それだけの実ヒット数を稼ぐのは困難である。よって実ヒット数を高めるほどゲージ効率も高めることができる。
白弾は500個消すことでゲージ一本分になる(cf. カードレベルマックスの霊夢C2リング一波は、白弾を128発含む)
被弾時のゲージ増加量
130-(被弾後の残ライフ×20)
ラストライフ時のみ400(フルチャージ)
※魔理沙は特技によって、このゲージ増加も1.15倍される。
被弾後のライフが1.5のときに、ぴったりゲージ一本増加する。
③ コンボボックス
スペルポイント、コンボゲージ、コンボヒット数からなる。
スペルポイント
スペルポイントが上昇するのは次の場合。妖精・幽霊・リリーを倒す/白弾を爆風に巻き込んで消す/点アイテムを取る。
スペルポイントの上昇しやすさは、内部ランクに依存している。
実際に加算されるスペルポイントは、
「スペルポイント基本値」+(「基本値」× 現在の内部ランク/10)(一の位繰り上げ)
ランクが高まる試合後半ほど、スペルポイントも溜まりやすくなる。
「スペルポイント基本値」の計算式
それぞれ1体撃破/1個消した/1個取得したときに上昇する値
妖精 … (実ヒット数×3)-20(最大3,000)
※実ヒット数=1のときは20
実ヒット数が1,007のとき最大値をとる。
幽霊 … (実ヒット数+4)×200(最大11,000)
※実ヒット数=1のときは2000
実ヒット数が51のとき最大値をとる。
白弾 … 実ヒット数 × 9(最大1,000)
実ヒット数が112のときに最大値を取る。
リリーホワイト … 1,000
点アイテム … 70,000
実ヒット数が高いほどスペルポイントは回りやすくなる。
妖精・幽霊・白弾については、スペルポイントを最大効率で回せるほどの実ヒット数を稼ぐのは難しい。よって、実ヒット数を高めるほどその効率も高めることができる。
コンボゲージ
最大値は105で、毎フレーム1ずつ減少する。ゲージが0になるとスペルポイントがリセットされる。
コンボヒット数
コンボヒット数が増加するのは以下の場合。妖精・幽霊・ボス・リリーを撃破する/爆風に白弾を巻き込んで消す/Ex・点アイテムを取得する。
コンボゲージ<65でヒット数表示が点滅しだし、コンボゲージ=45になるとコンボヒット数がリセットされる。
また45<コンボゲージであっても、ショットで新たに妖精や幽霊を撃破するとコンボヒット数はリセットされ1からとなる。このとき74<コンボゲージであっても、1ヒット目で74になる。*1
コンボゲージの増加量
コンボゲージはコンボヒット数が増加したときに増加する。
コンボゲージ増加量はコンボゲージにのみ依存している。
ゲージ < 74 のとき +30(ただし増加後の値は最低でも74)
74 ≦ ゲージ < 94 のとき +5
94 ≦ ゲージ < 105 のとき +2
コンボゲージが70%を割っているときは1ヒットでも増えれば一気に回復するが、それ以降の増加量は小さい。
(以上)
*1:この段落の内容は自分で検証した。ただしきっかり74かは分からない。