”Éléments de Touhou 9” 翻訳②高度な戦略

 この記事は、”Éléments de Touhou 9”から"Stratégie avancée"の翻訳です。

cerise.moe

 ひとつ前の章、"Stratégie basique"も翻訳しているのでそちらもご参照ください。引き続き、誤りがあればお気軽にご指摘ください。

dehana.hatenablog.com

 

目次

 

高度な戦略

 この章では、ここまでと同じ調子で、私が「高度」と考える戦略について考察を述べていきます。「高度」というのは、初心者はもっと基本的な要素についてマスターする前は、それについて気に掛けるべきではないということです。過剰に情報を受け取ることで、初心者が基本的な戦略についてないがしろにすることのないようにしましょう。

 

 加えてここで紹介する戦略には、ときにはリスクの高い行動を取らせるようなものもあります。軽率にそれらを採用するのはかえって逆効果になります。

 

 

 吸霊をできるだけ避けよう

 まずは私がとても重要だと考えるポイントからはじめましょう。しかしそのためにまずは妖精の出現メカニズムについて説明しなくてはなりません。

 

 列をなす妖精たちはふだんは定期的な間隔で出現し、画面を横切っていきます。しかし吸霊を使っているときは、妖精の出現が「制限」モードに入ります。この状態では画面上に妖精が残っているあいだは、新しい妖精列は一切出現しません。つまり新しい妖精列を出現させるためには、既に存在している妖精たちがひとりでに退場するのを待つか、あるいはそれらすべてを破壊する必要があるのです。さらにリリーホワイトが出現するときは、妖精の出現は勝手に制限モードになります。これは吸霊を使っているかどうかとは無関係です。

 

 妖精出現が制限モードにあると、どれだけ積極的に妖精を撃破していこうとも、妖精出現の頻度が非常に減ってしまうのは言うまでもありません。それによってあなたは白弾を送り返す手段を断つことになり、チャージゲージを回復する速度は低下します。これはたいへんな不利状況です。

 

 だからできるだけ吸霊を避けるようにしましょう。吸霊なしで大丈夫なものは気合避けをします。また、吸霊は幽霊を活性化するためだけに(幽霊はあいかわらず重要です、なぜならそれは妖精と同じ役割を果たすのだから)、あるいは特に危険な弾幕を避けるためだけに使ってください。そのときも幽霊を破壊したり、気合避けが成功したりしたらすぐにシフトキー[=低速ボタン]を離してください。

 

 それほどたいへんではない仕方で、リリーホワイトの最速撃破を狙うのはおもしろいことかもしれません。うまく撃破できればリリーの弾幕を避けずに済み、ボーナスアイテムから利益を得られるのに加えて、妖精列の出現を最速の状態に戻すことができます。

 

 チャージゲージをできるだけ早く上昇させることの重要性を、過小評価しないようにしましょう。それは自分の「手札」を保持して、できるだけ攻撃的にプレイするために必要不可欠です。

 


フィールドの高い位置にできるだけ上がろう

 この戦略は主に試合時間がかなり進んだ段階を対象としています。C2がたえまなく使用されるのが常態であるような、そういう段階での話です。高速の弾幕と多量の弾の層が迫ってきているとき、フィールドのずっと下の方に留まって、使えるだけのカードアタックを撃つというのは魅力的に思えるかもしれません。しかしそのようにしていると、カードアタックによって消せる弾幕の量が減り、必要なときに、後退してコンマ数秒を稼ぐための場所がどこにもないということになります(そしてこのコンマ数秒は決定的な差となりえます)。だからカードアタックを使う前にできるだけフィールド上部に移動するようにしましょう。それによって最大限弾幕を消すことができ、フィールドの状況をよりコントロールできます。

 

 これはほんのわずかな最適化ではありますが確かに差のでるもので、それほどたいへんではありません。導入を考えてみてください!

 


波のように動こう

 弾幕の集合のなかで法則から外れたわずかなものを見ているとほんとうに忘れてしまいがちですが、弾幕の大部分はおおよそ自機方向に飛んできます。


 だから画面を横切るように動くことで、つまり右から左へ、左から右へと動くことで、自機が避けなくてはならない弾幕の量を最少化できます。これは映姫のような、消せない弾を自陣に大量に送ってくるキャラクターを相手にするときに特に重要です。具体的には、弾幕を消すためにカードアタックを使ったらためらわず横に移動しましょう。

 

 しかし画面のふちには注意しましょう。ときどき画面の下から妖精が現れて、不意に衝突してしまいかねません(このような下から出る妖精は、ときどきユーモラスに"ass fairies"と呼ばれます)。

 


カードアタックレベルを最大化しよう

 カードアタックレベルとは、自分のカードアタックが相手をどれだけ邪魔できるか、その威力を決める数字です。だからそれを増加させようとするのは当然です。ところでこのレベルは、C2かそれ以上のレベルのカードアタックを使用することで増加します。だからC2を撃つ理由がないときに、それがたとえ相手にプレッシャーを与える可能性がなかったとしても、C2を送ってみるのは興味深いことです。例えばラウンド2か3の開幕で自分が1目盛り分のゲージが溜まっているのなら、C2を送ることはあなたにとってまったく負担になりません。というのも実際にC2が必要になるまでに、使った一目盛り分を回復するだけの時間があるからです。

 

 同じように考えて、ボスやリリーホワイトを撃破してGアイテムが落ちてくるのを見たら、それを回収する前にできる限りのC2を撃って、それからクイックを撃ちましょう。

 

 これもまたささいなアドバイスですが、あなたにとってまったく負担にならないものです。

 


C1避けを活用しよう

 C1を使うとき、このゲームでは数フレームの無敵時間が発生します。少し練習すれば、これを信頼できるテクニックとして活用することはそれほど大変なことではありません。


 この数フレームでは、厚みのある弾幕を横切ることも霊夢の陰陽玉をすり抜けることも難しいでしょう。しかし例えば霊夢C2を避けるときやメルランのカードアタックを横切るときには、C1避けはとても有効です。

 しかしながら私は個人的にC1避けは、クイックという選択肢を考えたあとに出てくる最後の手段としてのみ使うようにしています。なぜならいつでもC1避けをうまく使えるほど十分な腕がないからです(し、C1避けが必要な状況がそもそもまれです)。

 

(以上)